障害年金を受給中に結婚された場合には障害年金の受給についていくつかの変更点が生じる場合があります。
そこで障害年金を受給中に結婚された場合の変更点(変更しない点)についてご紹介いたします。
目次
障害年金の受給は停止しない
障害年金を受給中に結婚した場合には、障害年金の支給が停止してしまうのではないかと心配される方がいらっしゃいますが病状に変更がない限り障害年金の支給が停止してしまうということはありません。
障害年金の受給額が増加する場合
配偶者加給年金
障害年金には、配偶者があることで加算される金額があります。これを配偶者加給年金といいます。平たく言えば、家族加算のようなもので加算額は224,500円(平成31年4月現在)になります。
ただ上記加算は受給している年金が障害厚生年金の場合にのみ加算されるもので障害基礎年金には配偶者加給年金は加算されません。
このため初診日の段階で働かれていて、厚生年金に加入していた場合には、結婚後、配偶者加給年金が加算されますが、国民年金に加入されていた場合には結婚された場合にも配偶者加算は加算されません。
また、初診日の段階で厚生年金に加入されていた場合にも障害厚生年金3級には配偶者加給年金は加算されません。このことから、病状が軽度であり障害厚生年金3級を受給されている場合には、結婚した場合にも配偶者加給年金は加算されません。
その他にも下記に該当する場合には配偶者加給年金は加算されません。
(1)生計同一でない場合
(2)配偶者の年収が850万円以上(または所得が655万5,000円以上ある場合)
(3)配偶者が障害年金または老齢年金を受け取っている場合
(4)配偶者が65歳以上である場合
子供が生まれた場合
障害年金受給中に結婚し子供が生まれた場合には、障害基礎年金1、2級または障害厚生年金1、2級を受給されている場合には、子供1人につき224,500円、第3子以降は各74,800円(平成31年4月現在)の金額が年金に加算されます。
結婚した場合にお手続き
結婚後氏名や住所が変更した場合には年金機構に氏名変更、住所変更のお手続きを行う必要があります。
氏名が変更した場合には年金受給権者氏名変更届、年金証書、戸籍謄本または住民票の写し(変更届にマイナンバーを記入しマイナンバーカードの両面の写し、マイナンバーが確認できる書類、身分証明書の写しを提出した場合には提出不要)を提出してお手続きを行います。
※氏名が変更した場合には障害年金振込用に登録している口座の氏名の変更も同時に行う必要があります。年金機構の氏名と口座の氏名が異なる場合には障害年金を受け取ることが出来なくなる場合があります。
住所が変更した場合には年金受給権者住所変更届を提出する必要があります。
※日本年金機構にあらかじめマイナンバーまたは住民票コードを登録している場合には変更届を提出する必要はありません。