Q&A

療育手帳をもっています。障害年金も受給できますか?

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更新日:2019年8月8日

知的障害をお持ちの方の場合の利用可能な公的制度としてまず挙げられるものに療育手帳と障害年金があります。

両制度はそれぞれ別々の制度となりますので各制度についてそれぞれご説明したいと思います。

療育手帳と障害年金は別の制度です

療育手帳

療育手帳とは

療育手帳は都道府県・政令指定都市によって発行される手帳で18歳以前に知的障害が認められ知能指数(IQ)が70以下の場合(自治体により75以下)で日常生活に支障が生じているような場合に発行されます。

療育手帳は都道府県で呼び方に違いがあり東京都では「愛の手帳」、埼玉県では「愛護手帳」と呼ばれています。

また、手帳の等級も神奈川県の場合はA1(最重度)、A2(重度)、B1(中度)、B2(軽度)の4段階に分かれています。

一方東京都では1度(最重度)、2度(重度)、3度(中度)、4度(軽度)の4段階に分かれています。

また、埼玉県ではⒶ(最重度)、A(重度)、B(中度)、C(軽度)の4段階に分かれています。

療育手用と身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳の違い

身体障害者手帳は、身体障害者福祉法によって定められており1級~6級までの等級があります。

身体障害者手帳は名称の通り肢体や眼、耳等の身体に障害がある場合に発行される手帳です。

精神障害者保健福祉手帳は精神保健福祉法に基づいて定められた制度です。

うつ病や双極性障害など精神に障害がある方に発行される手帳です。知的障害と同じ先天的な疾患である発達障害も精神障害者手帳の対象となる場合があります。

療育手帳のメリット

・交通機関の割引

・所得税、住民税、自動車税等の軽減

・NHK受信料の割引

・公共施設(美術館、博物館)、テーマパーク、映画館の割引

・障害者枠での就労

療育手帳のお手続き

療育手帳のお手続きは市区町村役場の福祉窓口または児童相談所で行うことができます。

【申請を行うための必要書類】

・精神療育手帳交付申請書

・顔写真(縦4センチ、横3センチ正面から撮影したもの)

・印鑑

※療育手帳の発行には児童相談所、相談センター等の判定が必要になります。18歳を過ぎてから療育手帳のお手続きを行う場合には判定にお時間がかかったり別途資料の提出を求められる場合があります。

障害年金

国民年金から支給される年金

障害年金は国民年金から支給される年金(場合により厚生年金)で知的障害者が受給できる年金は障害基礎年金になります。

療育手帳を持っている知的障害者が障害基礎年金を請求した場合、障害年金の受給要件の一つである保険料の納付要件は問われません。

また初診日を特定する必要もありませんので障害年金の手続きは他の障害の手続きと比べスムーズに進みます。

療育手帳とは異なる制度

障害年金の制度は、療育手帳の制度とは別の制度となりますので、療育手帳を持っている場合にも障害年金を受給するためには別に手続きをする必要があります。

また、療育手帳は知能指数(IQ)が70以下(自治体によっては75以下)の場合に発行されますが、障害年金の支給は療育手帳の基準よりもやや重度の場合に支給されハードルが療育手帳の審査よりも高くなる傾向にあります。

ただ障害年金の審査は知能指数(IQ)のみで決定されるわけではありませんので知能指数(IQ)が高めの場合にも障害年金を受給できる場合もあります。

さらに知的障害により障害年金を請求する場合、障害認定日(障害を診査する基準となる日)は20歳の誕生日の前日となりますので障害年金の手続きの開始は20歳の誕生日以降となります。

知的障害で障害年金を受給できる基準

障害年金を受給するためには初診日を特定し、保険料の納付要件を満たし病状が障害年金の等級に該当する病状である必要があります。

一方で、知的障害による障害年金を請求する場合には、初診日は生まれた日とされるため初診日を特定する必要はありません。

また前述のように20歳未満の場合には、国民年金の保険料を支払う義務はありませんので、保険料納付要件を満たす必要もありません。

一方で、障害年金の等級に該当する病状であることという要件は満たす必要があります。

知的障害による障害年金は20歳前傷病による障害基礎年金として国民年金から支給されるため、等級は1級と2級しかありません(障害厚生年金の場合は3級まであります)。

このため病状が2級以上に該当しない場合は療育手帳を持っている場合でも障害年金を受給する事が出来ません。

2級以上に該当する病状

1級・・・知的障害があり、食事や身の回りのことを行うのに全面的な援助が必要であってかつ会話による意思の疎通が不可能か著しく困難であるため、日常生活が困難で常時援助を必要とするもの。

2級・・・知的障害があり、食事や身の回りのことなどの基本的な行為を行うのに援助が必要であってかつ会話による意思の疎通が簡単なものに限られるため日常生活にあたって援助が必要なもの。障害認定要領

前述のように療育手帳と障害年金の制度は、別の制度のために療育手帳の等級と障害年金の等級は必ずしも一致しません。

このため、療育手帳の等級が軽度の場合であっても障害年金を受給できる可能性があります。

また、知能指数は知的障害により障害年金請求する場合の審査の対象項目となり、ガイドラインによるとIQが50以下の場合は障害基礎年金1級または2級に該当するかどうかを検討するとされています。

一方で仮に IQ が50以上(軽度)の場合でも日常生活に著しい支障が生じている場合には、障害年金の対象となる場合もあります。

日常生活に著しい支障が生じているかどうかは診断書の裏面の以下のような7つの項目によって判断されます。

(1)適切な食事・・・配膳などの準備も含めて適当な量をバランスよく摂ることがほぼできる。

(2)身辺の清潔保持・・・洗面、洗髪、入浴等の身体の清潔保持や着替え等ができる。また、自室の清掃や片付けができる。

(3)金銭管理と買い物・・・金銭を独力で適切に管理し、やりくりがほぼできる。また、1人で買い物が可能であり、計画的な買い物がほぼできるなど。

(4)通院と服薬・・・規則的に通院や服薬を行い、病状等を主治医に伝えることができるなど。

※通院が不要と判断された場合はその旨を診断書に記載します

(5)他人との意思伝達及び対人関係・・・他人の話を聞く、自分の意思を相手に伝える、集団的行動が行えるなど。

(6)身辺の安全保持及び危機対応・・・事故等の危険から身を守る能力がある。通常と異なる事態となった時に他人に援助を求める等を含めて適正に対応することができるなど。

(7)社会性・・・銀行での金銭の出し入れや公共施設等の利用が1人で可能、また社会生活に必要な手続きが行えるなど。  精神の障害用の診断書裏面より

知的障害がある場合はIQの数値にかかわらず上記の日常生活の行動が家族の援助が無いと出来ない場合があり、そのような場合には、障害年金の対象となります。

就労と障害年金

一般的には精神の病気で障害年金を請求する場合、就労行っている場合には病状が軽いと判断され、障害年金の受給に影響する場合があります。

一方で、知的障害がある方が障害者枠などで就労行っている場合には就労日数や内容(単純作業等)、通勤時間、収入のほか職場での上司や同僚の関わり(どの程度の援助を受けているか)などにより総合的に判断されます。

このため就労を行っているとの一事をもって障害年金の受給できないということは無くむしろ就労の有無にかかわらず、障害年金を受給できる可能性があると言えます。

【関連記事】

知的障害による障害年金の診断書について

知的障害での障害年金を申請するときの5つのポイント

 

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