障害年金

障害年金とは|障害者のための年金について

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障害年金とは障害者の方々(ご病気のために障害をお持ちの方)が受給できる年金のことをいいます。

公的年金には老齢年金、遺族年金、障害年金の3種類があり障害年金も老齢年金や遺族年金と同じように国民年金または厚生年金から支給される公的年金です。

障害年金は要件を満たすことで老齢年金と同じように誰でも受給することが可能となります。

また対象傷病も身体の障害に限らず精神の障害も含みほとんどすべての傷病(障害)がその対象となります。

目次

障害年金の種類

障害基礎年金と障害厚生年金

障害年金には、障害基礎年金と障害厚生年金の2種類があります。

障害基礎年金は、初診日(初めて医師の診断を受けた日)に加入していた年金が国民年金の場合に受給できる障害年金です。国民年金は、学生や無職サラリーマンの配偶者(第三号被保険者)の方々が加入する年金です。

障害厚生年金は、初診日の段階でサラリーマンなどで厚生年金に加入していた場合に受給できる障害年金です。

障害基礎年金と障害厚生年金の違い

障害基礎年金とは

障害基礎年金には1級と2級の等級があります。

このため、病状が2級以上に該当した場合にのみ障害年金を受給することができます。

また、家族の加算は、18歳の誕生日のある年度の3月31日までの子供がある場合に子供1人につきそれぞれ加算がつきます。

障害厚生年金とは

一方、障害厚生年金には1級~3級と障害手当金の4段階がありますので、ある程度軽度の障害の場合にも障害年金(または障害手当金)を受給することができます。

また、家族の加算も配偶者の加算がありますので、障害基礎年金と比べ障害厚生年金の方が年金額が高額になる傾向にあります。

※障害厚生年金の1級と2級の場合には障害厚生年金+障害基礎年金1級及び2級が支給されます。

障害手当金とは

障害手当金とは初診日に厚生年金に加入していた場合に受給できる一時金です。年金ではありませんので一時に一定の金額を受給することで終了します。

障害手当金の要件は初診日に厚生年金に加入していたことの他、初診日から5年以内に傷病が治りなおかつ治った日から5年以内に請求を行った場合に支給されます。

障害手当金に該当する病状は「身体の機能に労働が制限を受けるかまたは労働に制限を加えることを必要とする程度の障害」とされています。

一方次のいずれかに該当している場合には障害手当金は支給されません。

1.公的年金の受給権者

2.同一の傷病で労災保険や公務員災害補償等から障害補償を受けられるとき

障害年金の受給要件

障害年金の受給要件とは

障害年金は、一定の要件(受給資格)を満たすことによって受給することができます。このことから受給要件を満たさない場合には、どんなに障害が重い場合にも障害年金を受給することができません。

障害年金を受給するためには以下の要件を満たす必要があります。

保険料納付要件

障害年金を受給するためには国民年金保険料を一定期間納めている必要があります。

これは、民間の入院保険の場合と同じように病気になる前に保険料を支払っていない場合には保険金を受給することができないことと同じことです。

保険料の納付要件を満たすためには以下①②に内どちらかの要件を満たす必要があります。

①初診日を基準にして初診日のある月の前々月までの被保険者期間の全体の3分の2以上の保険料納付しているか、②直近の1年間の保険料すべて支払っている場合に保険料の納付要件を満たすことができます。

初診日の特定

初診日の特定の重要性

障害の原因となっているご病気のために初めて病院を受診した日(初診日)をカルテに基づいて特定しなければなりません。

初診日は保険料の納付要件が満たされているかどうかの判断の基準となるばかりでなく、国民年金と厚生年金のどちらから障害年金が支給されるのかを決定する基準となります。

初診日の時点で加入していた年金が国民年金の場合には、国民年金から障害基礎年金、厚生年金の場合は厚生年金から障害厚生年金がそれぞれ支給されます。

このため初診日を特定することは障害者のための年金(障害年金)を受給するためには大変重要な要素となります。

初診日の特定方法

一般的にはカルテに基づいて作成される受診状況等証明書(初診日の証明書)という書類で初診日の特定が行われます。

一方で、初診日の病院と障害認定日の病院または現在受診している病院が同じ病院の場合には、障害認定日の診断書や現在の病状記載した診断書の初診日の欄に初診日の日付を記載することで初診日の特定が行われる場合もあります。

上記の場合には、いずれの場合も初診時のカルテが残っている場合に該当します。一方で、初診時のカルテが残っていない場合にはカルテ以外の客観的な資料(診察券、領収書等)によって初診日の特定を行う必要があります。

またその他客観的な資料がない場合には初診日に関する第三者の申立書を三親等内の親族以外の方2名に作成してもらうことで初診日の特定を行うことも可能となります。

初診日に関する第三者の申立書は初診日が20歳前にある場合にはこの書類のみによって初診日の特定を行うことができますが、初診日が20歳以降にある場合には初診日に関する第三者の申立書以外の資料提出しなければ初診日の特定が認められない場合もあります。

障害認定日の到来

障害認定日の原則

原則として障害年金を受給するためには障害認定日が到来している必要があります。

障害認定日とは初診日から1年6ヶ月後の日をいいます。

このことから初診日から1年6ヶ月が経過していない場合には障害年金の手続きを行うことはできません。

障害認定日の特例

障害認定日にはいくつかの特例が設けられており、この特例に該当する場合には初診日から1年6ヶ月を経過していない場合にも障害年金の手続きを行うことができます。

(1)人工透析を開始して3ヶ月を経過した日

(2)人工骨頭または人工関節を挿入置換した日

(3)人工肛門または尿路変更術をした時はその手術の日から6ヶ月を経過した日

(4)新膀胱を造設した日

(5)人工肛門造設と人工膀胱造設の場合には人工肛門を造設した日から6ヶ月を経過した日と新膀胱を造設した日のどちらか遅い日

(6)人工肛門を造設し完全排尿障害がある場合は施術の行われた日または完全排尿障害に至った日のいずれか遅い日から6ヶ月を経過した日

(7)心臓ペースメーカーまたは人工弁、植え込み型除細動器( ICD )、CRT、CRTD装着、人工血管(ステンドグラフ)を装着した場合は装着した日

(8)肢体の障害の場合は切断または離断をした日

(9)咽頭全摘出をした日

(10)在宅酸素療法を開始した日

(11)遷延性植物状態の場合は障害状態に至った日から3ヶ月を経過した日以降に医学的観点から機能回復がほとんど望めないと判断された日

(12)気管切開下での人工呼吸器(レスピレータ)使用の場合は原則6ヶ月経過日以後

(13)明らかに症状固定と認められる日

等級に該当する病状

障害年金を受給するためには障害が一定の定められた等級に該当している必要があります。

障害年金の等級は障害認定基準及び障害認定要領により1級から3級と障害手当金の4段階が定められています。

障害認定基準

1級・・・身体の機能の障害または長期にわたる安静を必要とする病状が日常生活の用を弁ずること不能ならしめる程度のものとする。

この日常生活の用を弁ずること不能ならしめる程度とは他人の介助がなければほとんど自分の用を弁ずることができない程度のものである。

例えば、身の回りのことは辛うじてできるがそれ以上の活動はできないものまたは行ってはいけないもの、すなわち病院内の生活で言えば活動の範囲がベッド周辺に限られるものであり、家庭内の生活でいえば活動の範囲が概ね就床室内に限られるものである。

2級・・・身体の機能の障害または長期にわたる安静を必要とする病状が日常生活が著しい制限を受けるかまたは日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のものとする。

この日常生活が著しい制限を受けるかまたは日常生活に著しい制限を加えることを必要とする病状とは必ずしも他人の助けを借りる必要はないが、日常生活は極めて困難であり労働による収入を得ることができない程度のものである。

例えば家庭内の極めて温和な活動(軽食作り・下着などの洗濯)はできるが、それ以上の活動はできないものまたは行ってはいけないもの、すなわち病院内の生活でいえば活動の範囲が概ね病棟内に限られるものであり、家庭内の生活で言えば活動の範囲が概ね家屋内に限られるものである。

3級・・・労働が著しい制限を受けるかまたは労働に著しい制限を加えることを必要とする程度のものをする。

また傷病が治らないものにあっては労働が制限を受けるかまたは労働に著しい制限を加えることを必要とする程度のものとする(「傷病が治らないもの」については障害手当金に該当する程度の障害の状態がある場合であっても3級に該当する)

障害手当金・・・「傷病が治ったもの」であって労働が制限を受けるかまたは労働に制限を加えることを必要とする程度のもする。

障害認定要領

障害認定要領は、各傷病の特徴を踏まえてさらに具体的に等級の基準を定めています。

【精神の認定要領】

(統合失調症)

1級・・・高度の残遺状態または高度の病状があるため高度の人格変化、思考障害、その他妄想・幻覚等の異常体験が著明なため常時の介護が必要なもの。

2級・・・残遺状態または病状があるため人格変化、思考障害その他妄想・幻覚等の異常体験があるため、日常生活が著しい制限を受けるもの。

3級・・・残遺状態または病状があり、人格変化の程度は著しくないが思考障害その他妄想・幻覚等の異常体験があり、労働が制限を受けるもの。

(知的障害)

1級・・・食事や身の回りのことを行うのに全面的な援助が必要であってかつ会話による意思の疎通が不可能か著しく困難であるため日常生活が困難で常時援助を必要とするもの。

2級・・・食事や身の回りのことなどの基本的な行為を行うのに援助が必要であってかつ会話による意思の疎通が簡単なものに限られるため、日常生活に当たって援助が必要なもの。

3級・・・労働が著しい制限を受けるもの。

(発達障害)

1級・・・社会性やコミニケーション能力が欠如しておりかつ著しく不適用の行動が見られるため、日常生活への適応が困難で常時援助を必要とするもの。

2級・・・社会性やコミニケーション能力が乏しくかつ不適用な行動が見られるため日常生活への適応にあたって援助が必要なもの。

3級・・・社会性やコミニケーション能力が不十分でかつ社会行動に問題が見られるため、労働が著しい制限を受けるもの。

(てんかん)

1級・・・十分な治療にかかわらず、てんかん性発作の A または B が月に1回以上あり、かつ常時の介護が必要なもの

2級・・・十分な治療にかかわらず、てんかん性発作の A または B が年に2回以上もしくはCまたは D が月に1回以上あり、かつ日常生活が著しい制限を受けるもの

3級・・・十分な治療にかかわらず、てんかん性発作のAまたは B が年に2回未満もしくは C または D が月に1回未満あり、かつ労働が制限を受けるもの

A. 意識障害を呈し状況にそぐわない行為を示す発作

B. 意識障害の有無を問わず転倒する発作

C. 意識を失い、行為が途絶するが、倒れない発作

D. 意識障害はないが、随意運動が失われる発作

※てんかんは投薬治療により症状が抑えられている場合には障害年金の対象となりません。

【眼の障害】

1級・・・両眼の視力の和が0.04以下のもの

2級・・・両眼の視力の和が0.05以上0.08以下のもの

3級・・・両眼の視力が0.1以下に減じたもの

障害手当金・・・①両眼の視力が0.6以下に減じたものまたは一眼の視力が0.1以下に減じたもの
②両眼による視野が2分の1以上欠損したものまたは両眼の視野が10度以内のもの

※上記(1級~障害手当金)の視力は眼鏡をかけた場合の視力となります。

【聴覚の障害】

1級・・・両耳の聴力レベルが100デシベル以上のもの

2級・・・両耳の聴力レベルが90デシベル以上のもの

3級・・・両耳の聴力が40cm 以上では通常の話し声を解することができない程度に減じたもの

障害手当金・・・一耳の聴力が耳殻に接しなければ大声による話を解することができない程度に減じたもの

障害年金の金額

障害基礎年金の場合には2級の場合で779,300円の年金が支給されます。

1級の場合は2級の年金額の1.25倍の額が支給されます。

また、18歳到達年度の末日(3月31日)を経過してない子供や20歳未満で障害等級1級または2級の障害がある第一子、第二子は各224,300円、第三子以降は74,8001円が加算されます。

障害厚生年金の場合には、給料の額によって定められた平均標準報酬(月)額によって定められた金額が支給され、1級と2級は障害厚生年金と上記の障害基礎年金が両方支給されます。

一方で、3級の場合は障害厚生年金のみの支給となり584,500円の最低保障があります。

また2級以上の障害厚生年金には配偶者の加算(224,300円)があります。

受給できる年齢

障害者のための年金(障害年金)は初診日が20歳前にある場合には、障害認定日が20歳に達した日(初診日から1年6ヶ月後の日が20歳の誕生日以後の場合は原則通り初診日から1年6ヶ月後の日)となりますので、どんなに早くても年金の手続きは20歳に達した日以降となります。

一方で、20歳前であってもサラリーマンなどで厚生年金に加入している場合には障害年金の手続きを行うことができます。

また、65歳を過ぎた場合には初診日が65歳に達する日の前日までにある場合でなければ障害年金の手続きを行うことはできません。さらに事後重症請求を行うことができないなどいくつかの制限かかり障害年金の手続きが難しくなる場合があります。

障害年金の遡及請求とは

遡りで障害年金が受給できる場合がある

障害年金の遡及請求とは過去の分の診断書を提出することによって、過去の分の年金を一括して受給できる請求方法を言います。

障害年金は原則として障害認定日(初診日から1年6ヶ月後の日)の診断書を提出することによって手続きを行います(特例に該当した場合は特例に該当した日)。

一方で、障害年金の制度を知らなかったり、自身の病気が障害年金の対象となることを知らなかったため、障害認定日当時に手続きを行わず、長期間経過してしまう場合があります。

この場合にも障害認定日当時の診断書及び現在の診断書を後日提出することで、過去の分の年金をさかのぼって受給できる場合がありこの請求方法が障害年金の遡及請求です。

遡及請求の方法

遡及請求を行うためには障害認定日当時の診断書及び現在の病状を記載した診断書の二通を提出する必要があります。

障害認定日からあまり時間が経過していない場合には障害認定日当時のカルテが残っており医師の記憶も新しいことから障害認定日当時の診断書を入手することが可能となります。

一方で障害認定日から長期間経過している場合にはカルテが廃棄されていたり、病院が廃院しており、障害認定日当時の診断書を入手できない場合があります。

またカルテは残っているものの過去の診断書は書けないとクリニックに断られてしまう場合もあります。

遡及請求がうまくいかない場合のほとんどはこの障害認定日当時の診断書を入手できないことが原因といえます。

また、障害認定日当時の診断書が入手できたとしても障害認定日から現在までの間に病状が一時的に回復し、フルタイムで就労している期間があるような場合にも障害の種類(精神の障害等)によっては遡及請求が認められなくなる場合もあります。

遡及請求は5年分のみ

障害認定日から現在まで長期間経過している場合でも遡及請求が認められる年金額は5年分のみとなり、5年分を超える分に関しては、時効消滅によって請求することができません。

※最高裁判所の判断によると、遡及請求の消滅時効の起算点は自身が遡及請求を行うことができることを認識した時であるとされています。この最高裁の判断によれば、消滅時効は自分が遡及請求を行うことができることを気づいた時ですのでほとんど過去の分の年金は時効消滅しないことになります。

ただ現在の厚生労働省の障害年金の運用は、最高裁の判断とは異なり、消滅時効の起算点は障害認定日となり、5年間経過することで請求権は時効消滅してしまうという運用がなされています。

障害年金の必要書類とは

診断書

診断書の重要性

障害年金の手続きを行うにはいくつかの必要書類を提出する必要があります。

この必要書類の中で最も重要な書類が担当医師が作成する診断書です。

診断書は、客観的視点をもった第三者である医師が記載する書類であり審査において信頼性が高く、診断書の内容によって障害年金の受給の可否が左右されると言っても過言ではありません。

このため、診断書の作成を担当医師に依頼する場合には、現在の病状が診断書の内容に反映されるように(現状より軽く記載されないように)病状を明確に担当医師に伝えることが重要です。

診断書の種類

障害年金の手続きに使用する診断書は、7種類ありますので障害の部位に沿った内容の診断書用紙を使用する必要があります。

眼の障害用(第120号の1)

聴覚・鼻腔・平衡・そしゃく嚥下・言語機能の障害用(第120号の2)

肢体の障害用(様式第125の3)

精神の障害用(様式第120号の4)

呼吸器疾患の障害用(様式第125の5)

循環器疾患の障害用(様式第125の6-(1))

腎疾患・肝疾患・糖尿病の障害用(第120号の6-(2))

血液造・血器その他の障害用(様式第120の7)

医師が診断書の作成を拒む場合

障害年金の手続きで思わぬ障害となるのが医師が診断書の作成を拒む場合です。医師が診断書を作成することは当然のことのように思われますが、医師が診断書の作成を拒むケースは大変多くなっています。

医師が診断書の作成を拒む理由は様々ですが担当医師が障害年金用の診断書を作成してくれない限り障害年金の手続きを行うことはできませんので、何としても診断書の作成を行ってもらう必要があります。

【医師が診断書の作成を拒む理由】

・診断書の作成を行ったことがないため書き方がわからない。

・診療が忙しく時間がない。

・診断書の作成は割に合わないと考えている。

・障害年金の制度について誤解している。

・障害年金が受給できなかった場合に責任を問われるのではないかと考えている。

・自己が治療している患者が障害年金を受給することを恥であると考えてる。

医師が患者から診断書の作成を依頼された場合には正当な理由なく診断書の作成を拒むことはできません。

このことは医師法の19条に規定されていますので、正当な理由なく診断書の作成を拒むことは違法です。

ただ、医師と患者にとって最も大切なことは病気を治すことであり、今後長期間お世話になるかもしれない医師との信頼関係が障害年金の手続きによって破綻してしまう様の事があってはなりません。

医師法の規定を振りかざして医師に診断書の作成を迫っても信頼関係が壊れてしまっては元も子もありません。

このことから、担当医師にねばり強く相談し、障害年金の制度についても説明することで診断書の作成をしてくれる方向に持ってゆく必要があります。

病歴・就労状況等申立書

病歴就労状況等申立書用紙

病歴就労状況等申立書

病歴就労状況等申立書の重要性と作成上のポイント

病歴就労状況等申立書は自身で作成する書類として診断書について重要な書類といえます。

自身で記載が出来ない場合は2親等内の親族(配偶者、親、兄弟、配偶者の親・兄弟等)が代筆が可能です。

病歴就労状況等申立書の作成上の注意点として以下の点を挙げることができます。

・発病から現在までに様子について記載する(知的障害などの先天的な疾患の場合には出生から現在までに様子について記載する)。

・1年~5年の期間に区切って記載する

・受診している期間と受診していない期間を分けて記載する。

・就労している期間と就労していない期間分けて記載する。

・日常生活や就労において支障が生じていた事項について詳細に記載する。

・月の受診回数について記載するとともに入院期間がある場合にはその期間について記載する。

・転院した場合はその事実と理由を記載します。

・病名は受診状況等証明書や診断書に準拠する。

・診断書と矛盾する記載がないように注意する。

・「発病日」は初めて症状が出た日を記載し「初診日」は初めて症状が出て医師の診断を受けた日を記載します。

障害年金以外の利用可能な制度

自立支援医療制度

自立支援医療とは

自立支援医療は、精神疾患にかかってしまった場合に継続的に医療を行うために通院医療の医療費が軽減(自己負担1割)される公的制度です。

自立支援医療の対象となる疾病は精神障害または精神障害によって生じた。疾病で通院医療がその対象となります(入院医療は対象外となります)。

対象となる精神障害は、統合失調症、気分障害、てんかん、神経症、身体表現性障害、精神遅滞、発達障害、その他の精神疾患です。

手続きの方法

市区町村役場の障害福祉課等の窓口で手続きを行うことができます。

【必要書類】

申請書

世帯状況届出兼同意書

印鑑、

保険証の写し

医療機関名が分かるもの

自立支援医療診断書

同一保険世帯員の市区町村税額を証明する書類

マイナンバーを確認できる書類、本人確認書類

障害者手帳

障害者手帳とは

障害年金は文字通り月々の年金(現金)が支給されますが、障害者手帳は行政サービスを受けることが可能となったり、税金や公共料金が減額されたりするなど、障害年金と障害者手帳はその内容が異なっています。

また、障害者手帳の等級と障害年金の等級は必ずしも一致しないため障害者手帳が1級と認定されても障害年金が1級と認定されない場合もあります。

障害者手帳には身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳(愛の手帳)の3種類があります。

身体障害者手帳は、肢体の障害がある場合に支給される手帳です。精神障害者保健福祉手帳は、精神障害ある方に支給される手帳です。療育手帳(愛の手帳)は知的障害者に支給される手帳です。

療育手帳は東京都や横浜市では「愛の手帳」、さいたま市では「緑の手帳」、名古屋市では「愛護手帳」などと名称が異なります。

障害者手帳の取得方法

障害者手帳は、市区町村役場の担当窓口で手続きを行います。担当窓口で必要書類を提出することで手続きを行うことができます。

【必要書類】

申請書

診断書

写真(4cm×3cm・上半身・1年以内に撮影したもの)※自治体によって異なる場合があります。

傷病手当金

傷病や負傷のために労務が不能となってしまった場合に健康保険から支給されるのが傷病手当金です。

傷病手当金は療養のために労務に服することができない場合に継続した3日間の待機期間を経ることで受給することができます。

受給することができる手当金の金額は標準報酬日額の3分の2に相当する金額です。

傷病手当金は支給を始めた日から起算して1年6ヶ月を限度に受給することができます。

支給期間は最長で1年6ヶ月間受給が可能であるということで、1年6ヶ月分が支給されるという事ではありません。

傷病手当金は健康保険に退職前1年間継続して加入していた場合には退職後も受給することができます(退職日に出勤した場合には退職後、傷病手当金の受給できなくなる場合がありますので注意が必要です)。

 

 

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