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加須市在住の38歳男性のうつ病による障害厚生年金の受給例
ご相談
現在、うつ病・パニック障害と診断されて加須市内のメンタルクリニックを受診しているとのことで、お電話でのご相談でした。
現在から10年ほど前に仕事中に倒れてメンタルクリニックを受診したところうつ病・パニック障害と診断されたとのことでした。
保険料の納付状況についてお伺いしたところ、継続してサラリーマン行っているため、問題はないはずであるとのことでした。
現在外出が難しいとのことで自宅での面談を希望されていました。
ご面談
加須市のご自宅まで伺ってご面談を実施しました。
今までの経過についてお話を伺ったところ、10年ほど前に仕事中に会社で倒れ、息苦しくなり加須市内のメンタルクリニックを受診したとのことでした。
受診後、うつ病・パニック障害と診断されたとのことでした。
その後、月に1、2回受診し、投薬治療を継続していますが電車に乗ることができず、また意欲低下でお仕事も休み休みとなってしまったとのことでした。
その後継続して受診し投薬治療を行っていましたが、病状が改善しなかったため、担当医師から働くのをやめたほうがいいとの指示がありました。
現在は、同居のご家族の援助を受けて生活しているとのことで自殺願望があり2年ほど前から退職し、現在は自宅療養中とのことでした。
請求手続き
自宅から出ることが難しく、自分で手続きをすることが困難なため、手続きの代行を依頼したいとのことでした。
保険料の納付要件について弊所で確認したところ、ご本人の話通り保険料の未納等はなく、納付要件を満たしていることがわかりました。
さらに認定日時点でもクリニックを受診していたため認定日請求を行うこととしました。
ただ、認定日から数年間フルタイムで就労されていた時期がありましたのでさかのぼりでの請求が認められる可能性は高くない旨をご本人にお伝えしました。
その後、ご面談で伺った内容をもとに医師への診断書の依頼状を作成し、障害年金用の診断書の依頼を担当医師に行いました。
数週間後に完成した診断書の内容確認したところ、認定日の診断書において、不十分な部分が発見されました。
診断書の内容に最新の記載があるにもかかわらず聴取日がそれよりも前の日付(認定日前後の日)となっていました。
診断書の内容に関しては細かい部分に関しても、矛盾が生じている場合には、障害年金の請求が認められません。このため、担当医師に連絡し、診断書の内容の修正を依頼しました。
結果
障害厚生年金2級決定
年金額 1,359,800円
請求のポイント
本件の場合認定日当時の診断書入手することができましたので認定日請求(さかのぼり請求)を行いました。
一方で、認定日から数年間フルタイムで働いていましたので認定日請求は難しいのではないかと考えてましたが、予想通り認定日請求(さかのぼり請求)は認められませんでした。
精神の病気による障害年金の請求の場合、就労しているとの一時をもって年金の受給ができないということはありませんが、フルタイムで働いてる場合などは病状が軽いと判断され、年金が受給できなくなる場合も多くあります。
今回の場合は遡及請求(さかのぼりでの請求)が認められませんでしたが、現在の病状が重く日常生活にも著しく支障が生じていましたので、障害厚生年金2級と認定されました。
また、診断書の内容に関しても、記載内容と日付が矛盾している場合は診断書の内容の修正が必要になってくる場合があります。
特に認定日での診断書の場合には聴取日が認定日前後の日付になっているにもかかわらず、最新の病状の記載がある場合には修正が必要になってきます。
※この障害年金受給事例は個人情報保護法の趣旨を踏まえ文章の作成を行っています。