障害年金

障害年金の等級と等級の変更について

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障害年金の等級には1級から3級と障害手当金の4つの等級があり各等級によって受給できる年金額が異なります。

どのような病状が障害年金の各等級に該当するのか、分かりやすくご説明いたします。

障害年金の等級

障害年金の等級には1級、2級、3級と障害手当金の4段階の等級があります。

このうち、初診日に国民年金に加入していた場合に受給できる障害基礎年金には1級と2級があります。

一方で初診時にサラリーマンなどで厚生年金に加入していた場合に受給できる障害厚生年金は1級、2級、3級と障害手当金の4段階があります。

このように初診日に国民年金に加入していたか厚生年金に加入していたかで受給できる年金の等級が異なります。

障害厚生年金の場合は1級と2級以外に3級と障害手当金がありますので、障害がある程度軽い場合にも障害年金を受給できる場合があります。

一方で、障害基礎年金の場合には1級と2級しかありませんので、ある程度の重い障害でないと障害年金を受給することができません。

厚生年金は会社と社員がそれぞれ2分の1ずつ年金保険料を支払うことから支払われる保険料が高額となるため、障害年金の支給においても、障害基礎年金と比べ手厚く保護されているといえます。

障害の等級別の病状

障害認定基準

1級:自室から出られず他人の介助が不可欠の場合

1級・・・身体の機能の障害または長期にわたる安静を必要とする病状が日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のものとする。

この日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度とは他人の介助を受けなければほとんど自分の用を弁ずることができない程度のものである。

例えば身の回りのことは辛うじてできるが、それ以上の活動はできないものまたは行ってはいけないもの。

すなわち病院内の生活で言えば活動の範囲が概ねベッド周辺に限られるものであり、家庭内の生活で言えば活動の範囲が概ね就床室内に限られるものである。

障害年金の等級で最も重い病状を示すものがこの1級です。

障害認定基準で定められているように長期にわたる安静を必要とする病状で他人の介助が不可欠になっている場合が1級に該当します。

病院に入院している場合にはベッド周辺から起きられないような状態、自宅療養している場合にも自室から出られないような状態がこの1級に該当します。

2級:日常生活に著しい支障が生じている場合

2級・・・身体の機能の障害または長期にわたる安静を必要とする病状が日常生活が著しい制限を受けるかまたは日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のものとする。

この日常生活が著しい制限を受けるかまたは日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度とは必ずしも他人の助けを借りる必要はないが日常生活は極めて困難で労働により収入を得ることができない程度のものである。

例えば家庭内の極めて温和な活動(軽食作り・下着程度の洗濯等)はできるが、それ以上の活動はできないものまたは行ってはいけないもの、すなわち病院内の生活で言えば活動の範囲が概ね病棟内に限られるものであり、家庭内の生活で言えば活動の範囲が概ね家屋内に限られるものである

障害により日常生活に著しい支障を生じている場合が2級に該当します。

障害認定基準には、就労ができず日常生活に著しい支障が生じている場合と規定されていますが、2級に該当するとされている人工透析や肢体の障害の場合には就業を行うことも可能であり、このような場合にも2級に該当する場合があります。

一方でがんやうつ病などの場合には就労行っている場合には2級に該当する場合が少なくなると言えますが、知的障害や統合失調症などのうつ病以外の精神の病気の場合には障害者枠で就労している場合や就労継続支援施設で就労している場合にも2級に該当する場合があります。

3級:労働に著しい制限を受ける場合

3級・・・労働が著しい制限を受けるかまたは労働に著しい制限を加えることを必要とする程度のものとする。

また傷病が治らないものにあっては労働が制限を受けるかまたは労働に制限を加えることを必要とする程度のものとする。(傷病が治らないものについては障害手当金に該当する程度の障害の状態がある場合であっても3級に該当する)

労働が著しい制限を受けている場合がこの3級に該当します。

一方で、2級の場合と同様に肢体の障害の場合には必ずしも労働に著しい制限を受けている場合でなくても障害年金3級に該当する場合があります。

例えば、車椅子に乗って毎日フルタイムで働いている場合には就労に支障が生じているとは言えないかもしれませんが、障害年金3級に該当する場合もあります。

精神のご病気のように傷病が治らないものは障害手当金の程度の病状である場合にも3級と認定されます。

障害手当金

傷病が治ったものであって労働が制限を受けるかまたは労働に制限を加えることを必要とする程度のもの

障害手当金は初診日から5年以内に障害が治った(症状固定)場合にその治った日から5年以内に請求することで受給できる一時金です。

障害手当金の最低補償額は3級の障害厚生年金の最低補償額の2年分で約115万円となっています。

傷病が治ったものとは健康な状態に戻ったという意味ではなく、治療しても治療の効果がこれ以上上がらないといった状態で肢体を切断してしまった場合や脳梗塞の後遺症で現状以上の改善の見込みがないような場合をいいます。

障害等級の詳細(障害等級表)

障害等級は傷病別にさらに詳細な規定(障害等級表)が置かれています。

一方で、各規定は分かりづらい表現や具体性に欠ける表現もあるためさらに詳細な基準が障害認定基準として定められています。

1級

1号.両眼の視力の和が0.04以下のもの

2号.両耳の聴力レベルが100デシベル以上のもの

3号.両上肢の機能に著しい障害を有する者

4号.両上肢のすべての指を欠くもの

5号.両上肢のすべての指が機能に著しい障害を有するもの

6号.両下肢の機能に著しい障害を有するもの

7号.両下肢を足関節以上で欠くもの

8号.体幹の機能に座っていることができない程度または立ち上がることができない程度の障害を有するもの

9号.前後各号にあげるもののほか身体の機能の障害または長期にわたる安静を必要とする病状が前号各号と同程度以上と認められる状態であって日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のもの

10号.精神の障害であって前各号と同程度以上と認められる程度のもの

11号.身体の機能の障害もしくは病状または精神の障害が重複する場合であってその状態が前各号と同程度以上と認められる程度のもの                      国民年金法施行令

2級

1号.両眼の視力の和が0.05以上0.08以下のもの

2号.両耳の聴力レベルが90デシベル以上のもの

3号.平衡機能に著しい障害を有するもの

4号.そしゃくの機能を欠くもの

5号.音声または言語機能に著しい障害を有するもの

6号.両上肢の親指及び人差し指または中指を欠くもの

7号.両上肢の親指及び人差し指または中指の機能に著しい障害を有するもの

8号.両上肢の機能に著しい障害を有するもの

9号.一上肢のすべての指を欠くもの

10号.一上肢のすべての指の機能に著しい障害を有するもの

11号.両下肢のすべての指を欠くもの

12号.一下肢の機能に著しい障害を有するもの

13号.一下肢を足関節以上欠くもの

14号.体幹の機能に歩くことができない程度の障害を有するもの

15号.前号各号に揚げるもののほか身体の機能の障害または長期にわたる安静を必要とする病状が前後各号と同程度以上と認められる状態であって、日常生活が著しい制限を受けるかまたは日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの

16号.精神の障害であって前号と同程度以上と認められる程度のもの

17号.身体の機能の障害もしくは病状または精神の障害が重複する場合であってその状態が前号各号と同程度以上と認められる程度のもの                     国民年金法施行令

3級

1号.両眼の視力が0.1以下に減じたもの

2号.両耳の聴力が40cm 以上では通常の話し声を解することができない程度に減じたもの

3号.そしゃくまたは言語の機能に相当程度の障害を残すもの

4号.脊柱の機能に著しい障害を残すもの

5号.一上肢の三大関節のうち二関節の用を廃したもの

6号.一下肢の三大関節のうちに関節の用を廃したもの

7号.長管状骨に偽関節を残し運動機能に著しい障害を残すもの

8号.一上肢の親指及び人差し指を失ったもの、または親指もしくは人差し指を合わせ一上肢の三指以上を失ったもの

9号.親指及び人差し指を合わせ一上肢の四指の用を廃したもの

10号.一下肢をリスフラン関節以上で失ったもの

11号.両下肢の10趾の用を廃したもの

12号.前各号に挙げるもののほか、身体の機能に労働が著しい制限を受けるかまたは労働に著しい制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの

13号.精神または神経系統に労働が著しい制限を受けるかまたは労働に著しい制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの

14号.傷病が治らないで身体の機能または精神もしくは神経系統に労働が制限を受けるかまたは労働に制限を加えることを必要とする程度の障害を有する者であって厚生労働大臣が定めるもの

厚生年金法施行令

障害手当金

1号.両眼の視力が0.6以下に減じたもの

2号.一眼の視力が0.1以下に減じたもの

3号.両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

4号.両眼による視野が2分の1以上欠損したものまたは両眼の視野が10度以内のもの

5号.両眼の調節機能及び輻輳機能に著しい障害を残すもの

6号.一耳の聴力が耳殻に接しなければ大声による話を解することができない程度に減じたもの

7号.そしゃくまたは言語の機能に障害を残すもの

8号.鼻を欠損しその機能に著しい障害を残すもの

9号.脊柱の機能に障害を残すもの

10号.一上肢の三大関節の内一関節に著しい機能障害を残す

11号.一下肢の三大関節の内一関節に著しい機能障害を残すもの

12号.一下肢を3cm 以上短縮したもの

13号.長管状骨に著しい転位変形を残すもの

14号.一上肢の二指以上を失ったもの

15号.一上肢の人差し指を失ったもの

16号.一上肢の三指以上の用を廃したもの

17号.人差し指を合わせ一上肢の二指の用を廃したもの

18号.一上肢の親指の用を廃したもの

19号.一下肢の第一趾または他の四趾以上を失ったもの

20号.一下肢の五趾の用を廃したもの

21号.前号各号に揚げるもののほか、身体の機能に労働が著しい制限を受けるかまたは労働に制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの

22号.精神または神経系統に労働が制限を受けるかまたは労働に制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの                          厚生年金保険法施行令

障害等級の変更

障害年金受給中の等級の変更

障害年金を受給中に病状が悪化してしまった場合には等級の変更の手続き(額改定請求)を行うことができます。

一方で、等級の変更には期間の定めがあり、原則として受給権を得た日から1年を経過しないと当該手続きを行うことはできません。

事後重症請求を行った場合には請求が受け付けられた日から1年を経過すれば変更の手続きを行うことができます。

また障害認定日請求を行った場合には認定日から1年を経過すれば変更の手続きを行うことができます。

等級の変更手続きには請求の日以前3ヶ月以内の病状を記載した診断書が必要になります。

更新(障害状態確認届の提出)後の等級の変更

更新(障害状態確認届の提出)等級の変更がなかった場合でその後に病状が悪化した場合は1年を待つことなくいつでも等級の変更を行うことができます。

一方で、更新時に等級の変更が行われた場合で、増額改定が行われた場合には障害状態確認届を提出した月の1日から1年後、減額改定が行われた場合には障害状態確認届を提出した月の3ヶ月後の月の1日から1年後に等級の変更の手続きを行うことができます。

障害状態確認届の診断書も提出期限(誕生日月の末日)以前3ヶ月以内の病状を記載した診断書の提出が必要です。

かつてはこの期間が1ヶ月しかありませんでしたが令和1年より3ヶ月に変更となり診断書の作成に余裕が生まれました。

等級の変更(額改定請求)の方法

障害年金の等級の変更を行う場合には「障害給付 額改定請求書」に1ヶ月以内の病状を記載した診断書、年金証書、加算額または加給年金額の対象者があるときは市区長村長の証明書または戸籍抄本(住民票で変えることはできません)を添付して手続きを行うことができます。

障害年金の支給が停止してしまった場合

障害年金の支給停止

障害年金は1年から5年の範囲で診断書の提出(更新)を行う必要があります。

この際に病状が軽くなっている場合には、障害年金の支給が停止されてしまう場合があります。

障害基礎年金2級を受給中に病状が軽くなり3級以下の病状になった場合、或いは障害厚生年金3級以上を受給している場合に病状が3級に該当しなくなった場合に障害年金は停止されます。

この場合、65歳未満で支給停止から3年以上経過していない場合には一時的に年金が停止されているだけですので手続き(受給権者支給停止事由消滅届の提出)を行うことによって障害年金の支給を再開することができます。

支給の再開方法

障害年金の支給が停止してしまった場合には等級変更のように1年待つ必要はなく、いつでも新たな診断書を提出することで障害年金の支給を再開させることができます。

ただこの場合には病状が障害年金の等級に該当する程度の病状であり、新たに提出する診断書にその病状が記載されている必要があります。

障害者手帳と障害年金の等級の違い

障害者手帳とは

障害者手帳は都道府県が発行する手帳で、障害者手帳を持っていることで税金が安くなったり、公的機関や公的交通機関が無料になったり割引を受けることができます。

障害者手帳には、身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳(愛の手帳・緑の手帳)の3種類があります。

障害者手帳は初診日から6ヶ月経過後から手続きを行うことができます。

障害者手帳の手続き

障害者手帳の手続きは市区町村役場の担当窓口(障害福祉課等)で必要書類を提出することで行えます。

【必要書類】

・申請書

・診断書(障害年金受給中の場合は年金証書)

・写真(4cm×3cm)※各自治体で異なる場合があります。

・マイナンバーの確認できるもの(個人番号カード、通知カード)

・身元確認書類

障害者手帳の等級

身体障害者手帳の等級

身体障害者手帳には、1級~6級までの等級があります。等級は1級から順に重い障害となり6級が最も軽い障害となります。6級の下に7級という等級もありますが手帳は発行されません。

精神障害者手帳の等級

精神障害者手帳の等級は1級から3級まであります。1級が最も重い等級で2級3級と順に軽くなっていきます。

療育手帳の等級

神奈川県の場合はA1(最重度)、A2(重度)、B1(中度)、B2(軽度)の4段階に分かれています。

東京都の場合は1度(最重度)、2度(重度)、3度(中度)、4度(軽度)の4段階に分かれています。

一般的に知的障害の場合はIQが20~35は重度、35~50が中度、50~70が軽度の知的障害と判断されます。

障害者手帳と障害年金の違い

障害年金と障害者手帳は、それぞれ別の制度になりますので、障害者手帳を取得しまた障害年金を受給するためにはそれぞれ別の手続きをする必要があります。

また、障害年金の等級と障害者手帳の等級も必ずしも一致することはなく、障害者手帳で3級と認定されている場合でも、障害年金2級を受給できる場合もあります。

 

 

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