目次
兵庫県の男性のうつ病による障害基礎年金2級の受給事例
結果
障害厚生年金2級決定
年金額 116万9,169円
ご相談
現在、うつ病と診断され病院を受診しているとのことでご相談のお電話をいただきました。
ご病状について伺ったところ意欲低下、不眠、不安などの症状が強く自室で横になっている状態が続いているとのことで障害年金の手続きを行いたいが、手続きが難しいためできれば代行を依頼したいとのことでした。
初診時について伺ったところ、現在から15年ほど前に不眠の症状が出たため兵庫県内の病院を受診したとのことでした。
当時の保険料の納付状況について伺ったところ当時は厚生年金に加入しており保険料の未納はほとんどなかったと思うとのことでした。
このことから、さらに詳しくお話を伺うこととし遠方のため今後メール、電話、郵送で対応することとなりました。
初診日から現在までの病状
初診日から現在までのご病状について詳しく伺ったところ、現在から15年ほど前に不眠の症状が出たため、最寄りの病院を受診したとのことでした。
受診後、投薬治療を開始し月に1回受診したものの症状はあまり改善したかったとのことでした。
受診後も就労は継続していたものの、職場のストレスなどからその後神経症と診断されたとのことでした。
その後も病状が改善しなかったため精神科のある病院に転院したとのことでした。転院後、月1回受診し投薬治療を継続したものの、医師との相性が悪かったため、再度転院したとのことでした。
その後一時受診を中断した期間があったものの病状が悪化したため、再び受診を開始したとのことでした。
その結果、うつ病と診断され医師に仕事を休んだ方が良いとアドバイスを受けその後半年ほど休養休暇を取ったとのことでした。
現在は、意欲低下、不眠、不安感などから家で横になっていることが多く、このため一時復職したものの現在は仕事退職しているとのことでした。
保険料の納付状況について弊所にて代理で確認したところ、ご本人のお話の通り保険料の未納はなく保険料納付要件が満たされていることが判りました。
また、障害認定日(初診日から1年6ヶ月後の日)の受診について確認したところ、障害認定日当時は一時受診を中断していた期間に当たるとのことでした。
このことから、さかのぼりでの請求(遡及請求)を行うことはできないため事後重症請求でお手続きを行うこととなる旨をご説明しました。
請求手続き
受診状況等証明書(初診日の証明書)及び現在の病状記載した診断書の依頼については、両方ともにご本人が病院に依頼を行うことが出来るとのことでした。
このため、現在の病状を記載した診断書の依頼に関しては弊所でご本人から伺った内容をもとに依頼状を作成し診断書用紙に添付することとしました。
担当医師が作成する診断書は、障害年金の手続きを行う上で最も重要な書類の一つです。
一方で、担当医師は受診時間が短いこともあり、必ずしも患者の病状を十分に理解しているとは言えません。
このため、時として現在の病状を反映していない内容の診断書となってしまう場合があります。
そこで現在の病状を記載した依頼状を診断書用紙に添付することで、現在の病状を反映した診断書を入手することが可能となります。
その後、受診状況等証明書及び診断書とともに弊所にてご本人のお話をもとに作成した病歴就労状況等申立書その他の必要書類を提出することで手続きを完了し、数ヶ月後に障害厚生年金2級の受給決定を受けることができました。
請求手続きのポイント
本件の場合初診日が現在から15年ほど前ではありましたが、初診時の病院にカルテが残っており、受診状況等証明書(初診日の証明書)を入手することが可能となったため、障害年金の手続きを行うことができました。
一方で、受診状況等証明書(初診日の証明書)の病名は不眠症(その後神経症)となっていましたが、不眠症はうつ病の症状の一つであり、不眠症とうつ病の間には相当因果関係があるため、不眠症と記載された受診状況等証明書はうつ病で手続きを行う場合の初診日の証明として有効となります。
また、障害認定日当時は受診を一時中断していた期間にあたり、当時の診断書を入手することができなかったため、さかのぼりでの請求(遡及請求)を行うことはできませんでした。
また現在の病状を記載した診断書に関しても、本件の場合事前にご本人から伺った内容をもとに依頼状を作成し診断書用紙に添付することで、現在の病状を反映した診断書を入手することが可能となったため、障害厚生年金2級の受給決定を受けることができました。
さらに本件ではご依頼人の住所である兵庫県が弊所から遠方であったことから、メールとお電話、郵送での対応となりましたが、問題なく手続きを終了することができました。
※本件受給事例は個人情報保護法の趣旨に則り文章の内容を作成しています。