障害年金は年金のお手続きの中でも手続きの労力が他のお手続きと比べボリュームが多く難易度も高いため、ご自身で申請手続きを行うよりも専門の社会保険労務士に依頼した方が良い場合があります。
目次
申請手続きを依頼するメリット
受給できる可能性が高まる
障害年金を受給するためには初診日を特定し、また現在の病状を反映した診断書を提出する必要があります。
一方で初診日を特定する作業は時として専門的な知識が必要となる場合があり、一旦初診日の特定を誤ってしまうと障害年金の受給が難しくなってしまう場合があります。
また現在の病状を記載した診断書についても診断書の内容をチェックすることなく提出してしまった結果、障害年金の受給ができなくなってしまうことがあります。
この点専門の社会保険労務士が手続きを代行することで適切に初診日を特定することが可能となり、また初診日の特定に必要な書類の作成も容易となります。
また、障害認定日時点の診断書や現在の病状を記載した診断書の内容もプロの目により確認することで、誤った記載や記載間の矛盾をチェックすることができるほか、現在の病状を反映していない場合には医師と相談することで、現在の病状を反映した診断書に内容を修正してもらうことも可能となります。
専門家による必要書類の作成
障害年金の申請手続きを行うには病歴就労状況等申立書や年金請求書を始めとする書類を作成する必要があります。
一方で、病歴就労状況等申立書は記載しなければならない量も多くまた、記載内容も決められた範囲で決められた事項を記載しなければならず、さらに診断書との整合性をとる必要があるためご自身で作成することが難しい場合もあります。
このような場合も専門の社会保険労務士に依頼することで専門家の手により、必要書類を作成することが可能となり受給の可能性を高めることが出来る場合があります。
医師への診断書の作成依頼時のメリット
障害年金の手続きにおいて担当医師が作成する診断書は最も重要な書類といえます。
このことから、担当医師が診断書の作成を適切に行ってくれない場合には、障害年金の受給が難しくなる場合があります。
また、医師は医療の専門家ではありますが、障害年金の手続きの専門家ではありませんので、医師の中には障害年金への理解が不足していたり誤解している場合がありこのことから診断書の作成を行ってくれない場合もあります。
このような場合にも専門の社会保険労務士に手続きを依頼することで現在の病状を反映した適切な診断書を入手することが可能となるばかりでなく、専門家である第三者が診断書の作成を依頼することで診断書の作成を拒んでいる担当医師に診断書作成を行ってもらうことが可能となる場合があります。
手続きの遅延を防止することが出来る
障害年金は、申請の手続きが終了した翌月分から年金を受給することができます。
障害年金は、障害基礎年金2級の場合は月65,000円程受給できますので手続きが遅延することによりその月内に手続きが終了しなかった場合には受給できたはずの年金(65,000円)が受給できなくなってしまうことになります。
さらに遅延が2ヶ月、3ヶ月と伸びてしまった場合にはさらに受給できなくなった年金の額が増えることになります。
障害年金の手続きを窓口で行う場合には、窓口の職員の説明を聞いてご自身で書類の作成や収集、依頼を行わなければならないため、時としてこれらの作業に誤りが生じ、手続きの遅延が生じてしまう場合があります。
この点、専門の社会保険労務士に依頼することで無用な手続きの遅延を防ぎ年金を受給し損なうことを防止できます。
申請手続きを依頼するデメリット
申請手続きを依頼することによる唯一のデメリットは費用(報酬)が掛かってしまうということです。この出費を抑えるために、ご自身で手続きをすることも可能です。
一方で前述のようにご自身で手続きを行ったために手続きが遅延し受給出来るはずの年金が受給できなくなってしまう場合があることを考えると社会保険労務士に支払う費用はそれほど高くないものと考えることもできます。
また、一旦受給が決定すると年間数十万円から百数十万円、さかのぼりでの受給(遡及請求)の場合には一時期に一千万円以上の年金を受給することが可能となります。
このように考えた場合多額の年金を確実に受給するためには社会保険労務士に支払う費用もそれほど高いものではないと考えることもできます。