対象傷病

アルコール精神病による障害年金の受給のためのポイント

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アルコール精神病はアルコールを過剰に摂取することで発症する傷病で病状により障害年金の対象となります。

一方で単なるアルコールの急性中毒、明らかに身体依存の見られないものは障害年金の対象にはなりません。

目次

アルコール精神病とは

アルコール精神病はアルコールを継続的大量に摂取することでアルコール依存症となりその後病状が進み精神疾患となった傷病を言います。

アルコール精神病は虫が這い回るような幻覚、幻聴、被害妄想、アルコール嫉妬妄想等の症状の他、記憶障害(持続性健忘症)・認知障害、運動障害(歩行困難)・意識障害などの他、頭痛、不眠、痙攣などの症状が見られる場合があります。

アルコール精神病による障害年金の受給

アルコール精神病によって障害年金を受給するためには障害年金の受給要件(受給資格)を満たす必要があります。

障害年金の受給要件を満たすためには初診日を特定し、特定された初診日を基準に保険料の納付要件を満たし、病状が障害認定基準に定められた等級に該当する必要があります。

初診日の特定

初診日とは

初診日とは当該傷病により初めて医師の診断を受けた日をいいます。

アルコール精神病と診断された日ではなく症状が出て初めて病院を受診した日が初診日となります。

初診日の重要性

初診日はどの年金から障害年金が支給されるかを決定する基準となります。

初診日に国民年金に加入していた場合には国民年金から障害基礎年金、厚生年金に加入していた場合には厚生年金から障害厚生年金が支給されます。

障害基礎年金には1級と2級しかありませんので、2級以上に該当する病状でない場合には障害年金を受給することができません。

一方厚生年金には、1級と2級以外に3級(障害厚生年金3級)がありますので、ある程度軽度の障害の場合にも障害年金を受給できる場合があります。

さらに、保険料の納付要件も初診日を基準に判断されます。

このようにどの年金から障害年金が支給されるかの基準となる点で、また保険料の納付要件の基準となる点で初診日の特定は障害年金の手続きにおいて重要であるといえます。

保険料の納付要件

アルコール精神病により障害年金を受給するためには保険料の納付要件を満たす必要があります。

保険料の納付要件を満たすためには初診日を基準に初診日のある月の前々月までの被保険者期間の3分の2以上の保険料を支払っているかまたは65歳未満で直近の1年間に国民年金の保険料の未納がない場合に保険料の納付要件を満たしているといえます。

障害認定基準に該当する病状

障害認定基準

1級・・・高度の認知症、高度の人格変化その他の高度の精神神経症状が著明なため常時の介護が必要なもの

2級・・・認知症、人格変化その他の精神神経症状が著明なため、日常生活が著しい制限を受けるもの

3級・・・①認知症、人格変化は著しくないが、その他の精神神経症状があり労働が制限を受けるもの

②認知症のため労働が著しい制限を受けるもの       国年令・厚生年金令より

最も重要な担当医師の診断書

障害年金の請求手続きにおいて担当医師が作成する診断書は最も重要な書類と言えます。

アルコール精神病の場合、幻覚、幻聴、被害妄想、アルコール嫉妬妄想等の症状の他、記憶障害(持続性健忘症)・認知障害、運動障害(歩行困難)・意識障害などの他頭痛、不眠、痙攣などの症状があるため診断書用紙は「精神の障害用の診断書・第120号の4」の診断書用紙を用います。

更に歩行障害等がある場合は必要に応じて「肢体の障害用の診断書・第120号の3」の診断書用紙も用い両者を提出する場合もあると思われます。

精神の診断書の場合、裏面【日常生活能力の判定】及び【日常生活能力の程度】の各欄のチェック項目が重要です。

【日常生活能力の程度】の各欄は「適切な食事」から「社会性」までの7項目を「出来る」から「助言や指導をしても出来ない」の4段階で判断します。

障害年金の審査は就労や日常生活にどれだけ支障が生じているかと言った観点から判断されますので、各項目中支障が生じている部分には担当医師に現状に合った部分にチェックを入れてもらう必要があります。

病歴就労状況等申立書

病歴就労状況等申立書は障害年金の手続きにおいて診断書に次いで重要な書類と言えます。

また、病歴就労状況等申立書はご自身(又は代理人)が作成しなければならない書類ですので作成には時間と労力が必要になります。

作成時には発病から現在までの様子を記載する必要があり、アルコール精神病の場合にはアルコールの摂取量や頻度についても記載する必要があります。

更に受診回数、転院・受診中断期間がある場合はその理由、医師の指示、就労状況等についても記載する必要があります。

 

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コメント

  1. 勝連華織 より:

    おはようございます。
    統合失調症、アルコール依存症、急性膵炎で入院を繰り返しているものです。
    統合失調症では納付要件をみたしていなく、障害年金を受給できませんでした。
    アルコール依存症の病名がついたのは、去年の4月なんですが、障害年金対象でしょうか?

    1. 佐藤 好輝 より:

      おはようございます。
      アルコール依存症は障害年金の対象外となる場合がほとんどです。
      アルコール精神病は病状により障害年金の対象となる場合があります。
      一方で統合失調症は障害年金の対象となります。

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