目次
人工関節(変形性股関節症)による障害年金受給のサポート
審査結果
決定:障害厚生年金3級
年金額:584,500円
ご相談
ご相談のきっかけ
変形性股関節症も人工関節の挿入置換することで障害年金を受給することが出来ると知らず、先日知人から受給できるから手続きをした方がよいと言われたとのことで藤沢市在住の女性からお問い合わせがありました。
自身で年金事務所へ行きましたが手続きが煩雑で社会保険労務士の代行を知り連絡したとのことでした。
今までの経緯
今までの経緯をお伺いしたところ令和5年頃からぎっくり腰で安静にしていましたが改善してきていたためゴルフを行ったところ腰痛と下肢痛・痺れが再発してしまい藤沢市内のA整形外科を受診したとのことでした。
A整形外科で腰の治療を行うとともに股関節疾患に罹患している可能性があるとのことでMRI検査を受けました。
腰のリハビリを行い腰痛は徐々に改善しましたが股関節痛は完全しなかったため股関節専門医である藤沢市内のB整形外科を受診しました。
受診後左右の変形性股関節症と診断され関節可動域訓練、筋力強化のためリハビリを開始しました。
また関節膣内注射を施行しましたが人工関節置換を医師に勧められ手術可能藤沢市内の病院Cを紹介され転院しました。
その後c病院で変形性股関節症の為左人工股関節置換術、翌年右人工股関節置換術をそれぞれ実施しました。
術後は痛みも改善し重いものを持たない等の注意事項はあるものの経過は良好とのことでした。
障害年金の請求手続き
人工股関節置換の場合は障害厚生年金3級に該当します。
今回は初診日がA整形外科かB整形外科どちらの場合でも厚生年金加入中でしたので加入要件は満たしていました。
このため症状にかかわらず等級に該当しますのでその点に関しましては問題はありませんでした。
一方で初診病院がA整形外科かB整形外科になるのか問題が生じました。A整形外科は主に腰痛の治療のために受診しB整形外科は股関節の痛みを主訴に受診していたからです。
このため安全策としてA整形外科とB整形外科の両方の病院の受診状況等証明書(初診日の証明書)を入手し病歴就労状況等申立書にはそれぞれの受診経過、病状を記載して暫定的に股関節の痛みで受診したB病院を初診日として請求することとしました。
障害認定日は術日が初診日から1年6か月後の日以内でしたので特例により最初の術日が障害認定日となりました。
審査結果
審査の結果A整形外科でMRIを撮っていたことからA整形外科を初診日とする日本年金機構からの誘導があり、初診日の変更を途中で行い無事、障害厚生年金3級の受給決定を受けることが出来ました。
請求のポイント
今回の請求では初診日をいつにするかすぐには判明しない案件でしたが受診状況等証明書を両病院の分を入手、添付することで柔軟に対応し迅速に受給決定を受けることが出来ました。
まとめ
変形性股関節症による人工関節置換術は障害厚生年金3級に該当します。
障害厚生年金3級の受給の為には初診日の段階で働かれていて厚生年金に加入している必要があります。
厚生年金加入中の配偶者の場合は3号被保険者として国民年金加入中のため人工関節置換で障害年金の受給が難しくなる可能性が高いです。